2019/10/25

Jakarta EE 8 リリース

少し前の話ですが、9/10 に Jakarta EE 8 が Eclipse Foundation からリリースされました。Oracle によって策定されていた Java EE が Oracle を離れ、Eclipse Foundation の元で再出発したものが Jakarta EE であり、その初めての正式リリースということになります。

Jakarta EE に至る経緯

事の発端は2016年、JAVA EE GUARDIANS というコミュニティの立ち上げでした。

Java EE 8 Specification の策定は2014年9月に JCP で JSR 366 として始まりました。当初は2016年秋頃までに仕様を決定し、2017年後半頃には対応製品が市場に出回るようなスケジュール感でした。
Java EE は Oracle にオーナーシップがあるわけですから、然るべく Oracle を中心として仕様策定が推進されるべきなのですが、Oracle のコミットメントが低下し、仕様策定が遅延していました。そこに、JAVA EE GUARDIANS が現れます。JAVA EE GUARDIANS は、Oracle の Java EE に対するコミットメントの低さを突き付け、対応を迫りました。
その結果 Oracle は、Java EE 8 は2017年には仕様を決定してリリースすること、そして Java EE をオープンソース化して Eclipse Foundation へ引き渡すことを決めました。Java の商標は Oracle が持っているので、Java EE 改め Jakarta EE とすることになりました。

Jakarta EE 8、そして 9 へ

Eclipse Foundation は、まず名称とライセンスの切り替えを行い、Java EE 8 の完全互換である Jakarta EE 8 をリリースすることにしました。それがこの 9/10 にリリースされたものです。これにより、Java EE と Jakarta EE は連続的につながりました。Java EE 8 互換製品は Jakarta EE 8 互換製品でもあることになります。ここから、Jakarta EE 9
に向けて本当のスタートが切られることになるはずです。